ブルガリアン・ヴォイス
2022.05.17
高校生のときに通っていた美術研究所で、ブルガリアン・ヴォイスという音楽を初めて聴きました。
この音楽を聴いて絵を描くという課題を出されたのです。
わたしはそのとき初めて聴く声・音に、ただただ感動して、自分の血肉が震えている感覚に気づいて、青い血液のような平地からどんどん生まれる胞子のようなものを描いたことを覚えています。
聴いたことがない方にはぜひ聴いてほしい!
どの宗教にも当てはまるような、何とも表現のしようがないほど美しく神秘的な音楽です。
今回のウラマドンナ展で一緒に出展させていただくミニキャンバス画は、地平線のようで、水鏡のようで、胞子のようでー
わたしの中では視覚ではなく、聴覚や嗅覚で捉えるイメージなので、そういう意味合いでは自由。
天地を変えてもいい作品となっています。
しっかりとバーニッシュ加工しているので、平面にしてトレイにして頂いても大丈夫です。
セラフィーヌ・ルイという画家
2022.05.17
セラフィーヌ・ルイという画家をご存知ですか。
わたしは10年ほど前にこの画家を映画で知りました。
それ以来、植物を描くときに勝手にその人、その人の絵が頭に浮かぶようになりました。
まず、あんな絵はわたしには描けないという憧れ。
そして、わたしが絵の具さえ買うのを躊躇っていたほどの貧困時代と照らし合わせたとき、わたしは時代的にお金のかからないデジタルを選べたことで多少救われたということ。
そんな時代を思い出します。
大自然の荒々しくも無垢な美しさに屈服するのと同じく、彼女が植物に対して感じ取るエネルギーというのか、その表現が、わたしが植物を描くときに常につきまとい、表現とは何かと、まだまだ答えに行きつかない問いに翻弄されます。
彼女の絵はマタギのようでもあり、そこに共生を感じられるんだなと、ふと思い出した夜でした。
個展のお知らせ
2022.05.15
URAMADONNA展 / Solo Exhibition
2022.6.12(sun)~6.29(sun)
この6月、去年企画展でお世話になった福岡にあるクレマチスの香さんにて『ウラマドンナ展』をさせていただくことになりました。
このブログを読んでくださっている方は過去の活動を知ってくださっている方がほとんどかと思うのですが、わたしは今まで自分の体の不調やライフスタイルの変化により、安定して制作を続けられぬまま10年以上過経過してしまいました。
ただ、そんな合間にも大阪の雑貨店さんで委託販売をしたり企画展に呼んでいただいたりして、細々と作家活動は続けていて、昨年はその”継続は力なり”を実感した年となったことは言うまでもありません。
コロナ禍で、オーナーさんたちが「アートとはなんぞや」と振り返ったときにふとわたしという作家を思い出してもらえたことが、わたしの細々とした作家活動に新たな光を与えてくれました。
今回は前回とはまた違った表現の研究を重ね、風景に溶け込むように、より絵画的な表現を用いるようになりました。
ウラマドンナは、とてもアシンメトリーです。
そのため、能面のように角度によって表情が変わります。
立体であることの面白さや、その色が放つ存在感など、見て触って、感じて頂けたらうれしいなぁ。
あと1カ月弱、まだまだ作ります。
クレマチスの香 ⌂web
福岡市中央区薬院1-8-20 kyoya薬院ビル501 (map)
open / 12:00-19:00 (土日祝18:00)