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執着を捨てる

2018.08.03

抽象水彩1

休日、部屋の片づけや洗濯をしながらふと、放ったらかしだった水彩絵の具を思い出し、形のないものを描きたくなりました。

長らく触っていなかったので、小さいアルミチューブはカチコチ。

大きなポリチューブのものはセーフでした。

 

ほんの少し前まで、心を取り乱して執着してしまっていたバランスの悪い自分がいて、片方に偏りすぎてやじろべえの支点から外れてしまいそうだと気づきいたとき、水彩絵具のことを思い出したのです。

 

執着心というのは、踏ん張るときには必要なものではあるけれど、手段が目的になってしまうのとどこか似ていて、もともとある感情が何だったのか見えなくなるほどやっかいなものだとも思います。

それは愛情でも、情熱でも、熱意でも、なんでもない。

そういうとき、わたしはやっぱり、絵を描いたり物を作ることでそれらをコントロールするんだなと気づきます。

頭を空っぽにして、手を動かして、一旦、執着を手放す。

手放したときに残ったもの、それは握りしめすぎて最初のころとはすでに形が違っているかも知れないけれど、きっと本当の感情なんだと思います。

気づくまでに自分自身に翻弄されて疲弊してしまうこともあるけれど、これだから人間らしくていいんだとも思えたりします。

 

画用紙へチューブから気の向くまま絵具をのせて、あとから水と筆で描きました。

こういうのも面白い。

 

抽象水彩2

粘土制作がうまくいかないなと思って少し手を付けた水彩だけれど、やっぱり絵っていいな。

 

リニューアルのため休止のままになっていたWEB素材屋も、システムの問題が解決したら公開したいなと思っています。

綱の上に片足で

2018.03.03

「ランドさんは自由でいいね。」

というのは、もう10数年前からの知人である80歳近くなる男性からの言葉でした。

もしかしたら、それまでの自分であれば自由なんかじゃないと思ったかも知れないけれど、そのときその言葉に納得し、不思議と肩の荷が下りたような感覚になりました。

わたしは自由だったんだ―

そして今は、なんとなくそうなってきた環境で、流れに身を任せて暮らしています。

 

それとは別に、忙しさはそれほど関係なく、制作を一旦休止しています。

バランスを取るために、ほどよい諦めも必要だな、と。

 

―諦めが不安を取り払って、綱の上に片足で立つことが怖くなくなる。―

 

例えると、そんな感じです。

もがけばもがくほど絡むのも同じ。

水面に体をあずけ、目を閉じて耳を澄ませば、必要なことは自ずと見えてくるものなのだと思うのです。

 

とにかく、わたしもコインも相変わらず元気です。