1. home
  2. works
  3. URAMADO

Preface

"裏窓"を題材に、粘土作品を作っています。

全ての人々がだれかに目撃・認識されて生きているということ。
それはこの上なく真実であり、そこには当然のごとく無数の証言が存在します。
それはある意味喜びでもあり、そして悲しみのはじまりとも言えると思います。

答えなどでない、やるせなく、はかない世界。
不確かな"記憶"というものをテーマに、
人知れぬ人称として、常に曖昧に寄り添う作品を作っていきたいと思っています。

Prologue

ここに記すことが全てではないということ。
そして、記したことが真実か否かはこの世に於いてはどうでもよいということ。

ただ、この世界は素晴らしい。
すべての者たちが水鏡を用いて自らを知り、
他者さえ自身の中に存在するということを認めることができる。

1日を終える少し前の時間。
四角い光の中で浮き彫りになる者たち。

あの者たちのその後など知る由もないが、
あの日、あの時間、
確かにそこに居たことをわたしが目撃しているということだけは確かなのである。

個展 “だれかと歩いていたような ひとりで歩いていたような”/ ranbu in Osaka より

Top Page